【心理学】自分の身に起こるリスクを過小評価しようとする「正常性バイアス」とは?

心理学
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正常性バイアス」って何?

正常性バイアス」という言葉は、それほど、耳にはしないので、ピンとこないことも多いのではないだろうか。

そもそも「バイアス」とは、思い込みのこと。「正常性バイアス」は、つまり、自分に身に降りかかることに脅威はないと判断する、誤った認識のこと。

今回は、自分の身に起こるリスクを過小評価しようとする「正常性バイアス」を紹介したい。

正常性バイアスとは?

正常性バイアス」(Normalcy bias) の意味は、以下のとおり。

Normalcy bias, or normality bias, is a cognitive bias which leads people to disbelieve or minimize threat warnings. Consequently, individuals underestimate the likelihood of a disaster, when it might affect them, and its potential adverse effects.

(正常性バイアス人々が脅威の警告を信じないか最小限に抑えるように導く認知バイアスです。その結果、個人は、災害が自分に影響を与える可能性がある場合、災害の可能性とその潜在的な悪影響を過小評価しています)

引用元: Wikipedia

つまり、正常性バイアスとは、災害が自分の身に及ぶ可能性がある場合、そのリスクを過小評価してしまうこと。

正常性バイアスが起こった歴史的な例は?

正常性バイアスは、危機的状況であっても「自分は大丈夫」と過小評価することで、適切な行動がとれなくなってしまう、ということであろう。

正常性バイアスが働いたと考えられる歴史的な例には、以下がある。

ベスビオ火山の噴火 (79年):ポンペイの住民が避難せずに何時間も見守っていた。
ハリケーン・カトリーナの災害 (2005年):何千人もの人がニューオリンズを離れることを拒否した。
アメリカ同時多発テロ事件 (2001年):生存者の70%が、逃げる前に他の人と話しをしていた。
タイタニック号の沈没 (1912年):最悪のシナリオを過小評価し、避難命令を拒否した乗客の存在

引用:https://en.wikipedia.org/wiki/Normalcy_bias

日本でも、台風などの災害時に逃げ遅れる、ということはよくある。

ただし、台風のときに田んぼの様子を見に行って被害に合うというニュースは、よく耳にし、これも正常性バイアスと思いがちだが、違うようだ。

「田んぼの様子を見に行く」は単にぶらぶらしているのではなく、生活をかけて

・水路に流れてきた木や草が詰まっていないかの確認
・用水路の水門の開閉

などを行っているのです。

引用:lifehacker

いずれにしても、イザというときは、正常性バイアスがかかるという認識をもちつつ、適切な行動がとれるよう、心の準備はしておきたい。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、自分の身に起こるリスクを過小評価しようとする「正常性バイアス」を紹介しました。

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